近年はブームや健康志向で食べられる野草の本なんかが出ていたりします。
植物は漢方に使われていたり健康に良いものも多いですが、中には危険な植物もあります。
今回は以前私が参加した野草関連の講習会にて教わった有毒植物、
特に食べたら本当に危ないものを12種類紹介したいと思います。
1.トリカブト
こちらの有毒部位は全草(塊根)です。
中毒症状は、嘔吐、呼吸困難、心搏衰弱。
有毒成分はアルカロイド(アコニチン)です。
こちらは漢方では強心剤として用いられます。有毒植物は毒にも薬にもなる「諸刃の剣」なのですね。
2.オダマキ
こちらの有毒部位は全草です。
中毒症状はトリカブトと同じく嘔吐、呼吸困難、心搏衰弱。
有毒成分はアルカロイド(アコニチンに類似)です。
一般的に紫色をした可愛い花が特徴ですね。
3.ドクゼリ
有毒部位は全草。
中毒症状はこちらも嘔吐、呼吸困難、心搏衰弱です。
有毒成分はポリアセチレン類(シクトキシン)です。
4.ケシ
有毒部位は全草です。
中毒症状は嘔吐、痙攣、呼吸麻痺、習慣性。
有毒成分はアヘンアルカロイド、一般的に法律で栽培が禁止されている植物です。
以前アイドルが道端にあったケシに悪気なく水をあげて警察に事情聴取されたのはアイドルファンなら知っている人も多いはず。
5.アサ
有毒部位は花穂、葉です。
中毒症状は神経毒、脳興奮、幻覚症状、狂乱。有毒成分はテトラヒドロカンナビノールです。
こちらは有名ですよね、一般的に法律で栽培が禁止されております。
6.ジギタリス
有毒部位は葉です。
中毒症状は心臓毒、不整脈、吐き気、痙攣、心臓麻痺です。有毒成分は強心配糖体(ジギトキシン)となっております。こちらは強心、利尿薬として使用されます。
7.オモト
有毒部位は根茎です。中毒症状は心臓毒、運動麻痺、痙攣、心臓能亢進後定価。有毒成分は強心配糖体(ロデイン)
8.キョウチクトウ
有毒部位は葉。
中毒症状は心臓毒、嘔吐、下痢です。有毒部位は強心配糖体(オレアンドリン)です。
9.スズラン
有毒部位は全草、根です。
中毒症状は心臓毒、嘔吐、不整脈、呼吸麻痺です。有毒成分は強心配糖体(コンバラトキシン)です。
10.ハシリドコロ
有毒部位は全草。
中毒症状は、液汁が目に入ると瞳孔散大。食べると嘔吐、痙攣、狂乱、呼吸停止。
有毒成分はアルカロイド(アトロピン)です。
11.チョウセンアサガオ
有毒部位は全草。
中毒症状は、液汁が目に入ると瞳孔散大。食べると嘔吐、痙攣、狂乱、呼吸停止。
有毒成分はアルカロイド(アトロピン)。
ヨウシュチョウセンアサガオ、キダチチョウセンアサガオがあります。
12.フクジュソウ
有毒部位は全草。
中毒症状は心臓毒、心臓麻痺。
有毒成分は強心配糖体(シマリン)となっております。
有毒植物は「諸刃の剣」である
上で12種類挙げましたが、他にも危ないものはいくつもあります。有毒植物、なんかで検索したら出て来るでしょうが、この12種類は誤食すると「極めて危険」というものです。くれぐれも気をつけてください。
有毒植物は使い方次第では毒にも薬にもなる諸刃の剣と言われていますが、使用方法が難しく、使い方を誤ると極めて危険であるので、我々一般人は取り扱わない方が良いというのは言うまでもありませんし、ものによっては法律で禁止されていますので扱わない方が良いというよりは「扱うべきではない」です。
毒草を誤って食べた場合の処置
まずは薬草、野草を採取する場合に、自分の知らない種類のものは採取しないことが重要とのこと。
誤って採取して食べてしまった場合は、微温湯を多量に飲み、胃の内容物を吐き、速やかに病院に行き、その際に食べ残りの毒草を持って行きましょう。
その他気をつけること
薬草は自分で採取して自分で使用・引用する文については法的規制がないとのこと。(例外あり)
しかし、よく効いたからといって他人にも譲渡販売すると法的にアウトです。
これどうなのかな?と思ったら都道府県の保健福祉部や保健所に問い合わせてみてください。
おわりに
画像を貼らせて頂きましたが、パッと見で綺麗な花を咲かせている種類が多いですよね。
綺麗な見た目に反して毒がある、恐ろしいものですね。
山歩きや野草や薬草ブームが地味に続いているので、採取する際にはポケット図鑑を持って行くなどして未然に危険な目に遭うことを防ぎましょう!
私も父親が野草だったり山菜だったりが好きで一緒に山菜採りや山登りをしに行くことが時折あったりするので自分自身も気を付けたいところです。
なお採取にあたっては土地所有者の許可を得ることや過度な採取をしないことを気を付けましょうね。